『ブロックベットってなんだろう?』
『ベットってどんなアクションの意味があるのかな?』
こんなお悩みはありませんか?
ブロックベットやコンティニエーションベット、バリューベットと様々なベットシステムがあり、初心者の方は混乱してしまうかもしれません。
ただ一点言えるのは、アグレッサー(オープンレイズ)した側からのベットは相手に対して、圧力を掛けることができるということです!
でも、実際の事例を見てみないと分からないよ!、と言う方も多いですよね。
そこで、今回の記事ではベットシステムの中でも、ブロックベットについて詳しく解説していきます。
この記事を読むとブロックベットの使い方が分かるので是非最後までご覧ください。
まだまだポーカー初心者!という方は少し難しい話になるので、まずはテキサスホールデムの戦略記事を読むことをオススメします!
ブロックベットとは
ではブロックベッドはどのようなベッドを指すのでしょうか。
簡単にお伝えすると、ポットをコントロールをしたり、ブラフを未然に防ぐために行うベッドを指します。
この目的をより深掘りしながらここではお伝えしていきますよ。
では早速見ていきましょう。
ブロックベットの目的とシチュエーション
ブロックベッドの目的とは、ドローを安く引くことと、 ブラフをさせないためのベット両方を指します。
最近の筆者がブロックベットを行った事例としては、KQVSKQのシュチュエーションでした。
- CO(自分)3BBオープンレイズ
- BTN:コール
- BB:コール
の3WAYで行われた一戦です。
普段通っているアミューズメントカジノで、相手も知った顔ぶれ同士だった点には注意が必要です。
CO、HERO、タイトな自分にとってはかなりBTNと似通っているハンドレンジであったとこの時点では思っていました。
<フロップ>
フロップ段階ではQ・4・9と落ち、若干セットを疑いましたが、トップヒットセカンドキッカーなため、ポットサイズ3分の1(3BB程度)を打ち込みました。
すると、BTNがスナップでコール、BBフォールドでターンになります。
<ターン>
ポット:15BB
ターンカード:A
自分にとっては嫌なカードが出ていましたが、ターン時点でBTNがコールしているシュチュエーションから、少なくともQとのワンペアでAQだったら3ベットがプリフロップの時点で返ってきているよなと考え、大きめのハーフポットサイズをベットしました。
どちらかというと、ブロックベットというよりも、Aのキッカーが弱いものやQのキッカー弱いものなどを降ろすためのベットでしたよ。
この時点では、相手がKQを持っている可能性はほとんど見ていませんでした。
相手は悩みながらもコールを行っています。
<リバー>
ポット:30BB
リバーカード:ラグ(ハンドレンジに到底含まれないカード)
リバーにおいて、僕が考えていたのはショーダウンバリューがKQにはあるのかという点です。
相手のプレイヤーは中級者以上の方であり、プレイ時間も僕以上を誇っています。
そのため、ポジションの重要性やハンドレンジがどれくらいを目指すのかなど様々な観点で、深く考察できる方だったんですね。
セカンドヒット、セカンドキッカーは十分にショーダウンバリューがあるので、チェックで回ったら勝ちだろうと考えていました。
案の定、ショーダウンになり、KQVSKQでチョップになったというのが具体的なシュチュエーションです。
さて、長くなってしまいましたが、ショーダウン後の自分と相手の会話にブロックベットの本質が見えているので詳解していきます。
自分『いやー降ろせなかったかぁ(ターンのベットを指しながら)』
BTN『こっちもやね。リバー打ち込めんかったわ。ターンの額(ベット金額)が絶妙やったし。』
ターンのベットが相手のリバーでのベットをブロックしていることが分かりますね。
ターンのベットをしていなければ、もしかするとブラフでリバーにポラライズされたベットが起きていたかもしれません。
※ポラライズとは、ポットオーバーベットなどで相手を惑わし、強いハンドか弱いハンドか2者択一にするベットです。
実際に行われるとめちゃくちゃ迷います笑
さて、ブロックベットはどんなときに行うのかを簡単に解説していきます。
ショーダウンを目指す
ブロックベットはショーダウンを目指すべきときに行います。
ショーダウンを目指すとは様々な文脈で語られることが多いですが、基本的にはトップヒットや、セカンドヒットでキッカーが強いときなどですね。
ポーカーの解説記事などでは、ショーダウンバリューがあるからという言い方が多いです。
繰り返しになりますが、今回のシチュエーションでは、最終的にリバーでのセミブラフなどを防いでいる観点から、ブロックベットが有効に作用していると言えるでしょう。
ドローを安く引きに行くとき
応用をできる点を紹介すると、ドローを安く引きに行くときもブロックベットは有効です。
なぜなら、先にベットをすることで、よほど強い場合を除いてコールで対応するのがほとんどだからです。
フロップナッツ級であってもスロープレイすると決めているプレイヤーにも有効なのは間違いありません。
もし仮に、ドローを見るためにチェックで回しつつ、ハーフポットサイズのベットが相手から返ってきたら、かなり困ってしまいますよね。
ブロックベットのおさらい
ここまでブロックベットを解説してきましたが、簡単におさらいをしておきましょう。
ブロックベットとは相手の行動を封じるためのベットだと思っても過言ではありません。
なぜなら、あなたが先にベット(強気な行動)をすることで相手の行動を制限しているからですね。
コンティ二エーションベット(CB)との違い
ただ、コンティニエーションベットとの違いは、プリフロップのアグレッサーが継続的にベットを行うことを指します。
今回のシチュエーションでいうと、プリフロップで3BBレイズを行って、フロップで3分の1サイズのベットを行ったシチュエーションですね。
あくまで、コンティニエーションベットはこちらが有利な状況であると主張するためのベッティング方法だと考えておきましょう。
プロテクションベットとの違い
ブロックベットと混同されやすいベットの種類としては、プロテクションベットも挙げられます。
プロテクションベットとは、弱いハンドが完成している際に、相手のドローハンドに対してフリーカードを与えないようにするためのベットのことです。
プロテクションベットは、相手のポットオッズを消すことを目的としています。
ブロックベットがポットのコントロールやブラフの防止を目的としている点と、対比して理解しておくと良いでしょう。
ブロックベットのメリット・デメリット
さてブロックベッドのメリットデメリットについて詳しく解説していきます。
先ほどの項目でブロックベッドのシチュエーションは詳細にわかったと思います。
ここからはどんなメリットがあるのか、またどんな注意点があるのかを詳しく解説していきます。
ブロックベットのメリット
ではまずはじめにブロックベッドのメリットを解説していきますよ。
ブラフを防げる
ブロックベッド最大のメリットとしては、相手のブラフを防げる点です。
こちらが先にベッドを行っているため、ブラフを行うためにはレイズをして対応しなくてはなりません。
ブロックベッドかどうかというのは、簡単に見破れず、実力差がはっきり分かっていないと、対応が非常に難しいです。
そもそもベットというアクションが非常に強気なアクションになっているので、相手のブラフを防ぐ力があるということですね。
ドローを安く引ける可能性がある
繰り返しになりますが、ブロックベットを行えばドローを安く引ける可能性があります。
なぜなら、ブロックベットには相手の行動を防ぐ意味があるからですよね。
先にポットをコントロールすることで、相手に隙を与えずにドローを引きに行くことができます。
ちなみに、ターンでストレートやフラッシュを完成したとなるとトリプルバレルまで発展する可能性が高いとも言えるでしょう。
マージナルハンドでの損失を減らせる
ショーダウンバリューがあるハンドであっても、相手の大規模なベットには絶えられないハンドは確実に存在します。
例えば、ATなどのマージナルなハンドだと、リバーで大きく膨らんでいるポットに、ハーフポットサイズのベットが行われると、長考の末降りてしまうこともあるでしょう。
特に、A・K・Qとフロップが開くと最悪ですよね笑
JTが潜んでいるかもしれませんし、KQも潜んでいる可能性があります。
ただ、ブロックベットを行えば、相手の警戒を誘うことができ、勝っているマージナルハンドでエクイティ実現を図れます。
「損失を最小化する」という考え方は、ポーカーにおいて非常に大切です!その意味で、ブロックベットを上手に使えるかどうかは重要ですよ!
ブロックベットのデメリット【注意点】
さて、続いてはブロックベットのデメリットについてお伝えしていきます。
ブロックベットはある特定の条件下でのみ効力を発揮するベッティングシステムでもあるため、注意して利用するようにしてください。
ショーダウンバリューがある際に行うこと
1点目はショーダウンバリューがある際です。
なぜなら、サードヒットやボトムヒットでブロックベットを行ったとしても、ショーダウンの際に負けが多くなってしまい、相手のエクイティを実現してしまうからです。
例えば、フロップ時点で9のトップヒットでも、リバーでQがオープンするとかなり不利になってしまいます。
ブロックベットするといっても、ショーダウンバリューが実現できない可能性が高くなってしまうため、余計な損失を増やしてしまいますよ。
出来れば、フロップ9ヒットの時点で大きめのバリューベットを打ち、早くエクイティ実現をした方が良いでしょう。
要するに、「勝てないと分かってるならブロックベットはしてもしょうがない」ってことかね……!
まあ、簡単に言うとそうだね……!勝てる可能性があるハンドでなくては、ブロックベットしてもただ単に軍資金の無駄になってしまうよ……!
ブロックベットと見破られてはいけない
また、ブロックベットであると見破られると急激に不利なゲームになってしまう点にも注意が必要です。
なぜなら、あなたがマージナルなハンドでショーダウンバリューありと考えていると、ベットした際にレイズを返されるからですね。
後ほど解説しますが、ブロックベットは相手のアクションを制限するものであり、レイズに絶えきれるハンドではないと心得ておきましょう。
ブロックベットを乱発しない
ブロックベットを乱発することも、避けなくてはなりません。
ブロックベットを乱発すると、エクスプロイトされる可能性が高まるためです。
ブロックベットを見破られるスキにつながれば、上級者から良いようにされてしまいます。
特にブロックベットをすべきシチュエーションを押さえておき、効果的に行うのがベストでしょう。
例えば、本当にハンドが強いケースでも小さくバリューベットをする機会を作るなど、アクションを散らすように心がけてください。
さまざまなプレイを織り交ぜることで、相手にこちらの考えを読ませないことが大切ですね!まさにポーカーの醍醐味です……!
エクスプロイト戦略については、以下の記事でも解説しています。
ブロックベットを活かすシチュエーション
最後の項目ではブロックベットを活かすシチュエーションを解説していきます。
簡単にこの項目を解説しておくと以下の通りです。
- プレイヒストリーを作りあげる
- 相手の傾向を読む
- レイズには素直にフォールドする
如何にブロックベットを利用していくべきかここでは解説していくので、是非参考にしてみて下さいね。
ブロックベットと相手に読まれないプレイヒストリーを作る
ブロックベットを利用する際には、プレイヒストリーを作り上げ相手のリスペクトを高める施策を打っておくと良いでしょう。
なぜなら、あなたのベットがコンティニエーションベットなのか、ブロックベットなのか、バリューベットなのかを分かりにくくするためです。
例えば、あなたがバリューベットを多用するプレイヤーであれば、どんなベットサイズであれ、ある程度の経験者であれば、『バリューではないか?』と警戒するでしょう。
そうなれば例えマージナル、もしくはドローの付いたハンドであっても十分にブロックベットの効力を発揮できるはずです。
相手によってベット金額を調整する
また、人読みもときには必要になってきます。
なぜなら、相手がどの金額であればコールして警戒するのかを見破れるからです。
ポットサイズの3分の1ベットであれば、コールしてくれてチェックで回すなど傾向を読み取りブロックベットに活かすようにして下さい。
また、相手がベットすると思われる額よりも小さい額をベットするのが基本です。
状況次第で相手がベットする額は変化しますが、ポットコントロールをする場合には、ポジションが有利な際に行のがおすすめでしょう。
レイズで返されればフォールドする
最後に最も大事なのがレイズを返されれば、きちんとフォールドを行うことです。
ブロックベットの要は相手の行動を制限し、ショーダウンバリューを実現する。もしくは安くドローを引きに行くことでしたよね。
その目的がずれ、高額なレイズに対してコールを選択してしまうとオッズに合わないことが多々あるので注意して利用するようにして下さい。
何でダメなの?相手はブラフしてきてるかもしれないじゃん……
「なるべく安くリバーを見たい」が当初の目的だからね!相手にこちらの動きをコントロールされてしまうのは、ちょっと問題かな……!
判断が途中でブレてしまうと、基本的に良いことはあまりないと考えておくべきでしょう。
まとめ:ブロックベットを利用してポットコントロールを行おう!
今回の記事ではブロックベットについて詳しく解説してきました。
ブロックベットは、事例に記載したように相手の行動を制限し、ショーダウンバリューを実現したり、安くドローを引くための方法でしたね。
ただ、利用時には様々な注意点がありました。
レイズにはきちんとフォールドするなどのルールを守りつつ、相手の行動を防いでいくのが常套手段となります。
ポーカーのルールについてもっと詳しく知りたいあなたは、こちらの記事で詳しく紹介していますので、ぜひ一緒に読んでみてください。
最後までご覧頂き誠にありがとうございました。