「ポーカーのスタッツって何?」
「HUDは略称が多すぎてスタッツの詳しい解説を聞きたい!」
こんなお悩みはありませんか?
スタッツはプレイ傾向を統計的に分析するポーカープレイヤーにとってプレイを補助してくれる心強い味方です。
今回の記事ではそのスタッツについて詳しく解説していきます。
この記事を読むと、スタッツから読み解くポーカープレイヤーの攻略法が分かるので是非最後までご覧ください。
ポーカーのスタッツとは

ポーカーのスタッツとは、一言で言えば各プレイヤーの傾向を数値化したものです。
なぜ重要なのかと言うと、数値を参考にしてハンドレンジを分析したり、プレイの傾向を把握したりするためですね。
プレイヤーのスタッツが漏洩すると、プレイ傾向の予測がされてしまうため極秘事項です。
しかしながら、オンラインポーカーではVIPプログラムを利用すると解禁されることが多いですよ。
ただし、スタッツ傾向を外部で記録するアプリも存在しているので、上級プレイヤーを目指して行くのであれば導入したいところですね。
ポーカースタッツの適正値について

ではこの項目で、ポーカーのスタッツ適正値について詳しく解説していきます。
項目としては以下の通りです。
- VPIP
- PFR
- AF
- CB%
- 3BET関連項目
- Fold関連項目
- ATS
- WTSD関連項目

どれも相手プレイヤーの傾向を分析するために重要な情報となってくるので、どんな数値なのかを理解していきましょう。
基本的な算出方法としては、分母に総ハンド数、分子に求めたいプレイをしているハンド数を入れます。
具体例は各項目で詳しく解説していきますよ。
VPIP
VPIPはNLH(ノーリミットホールデム)における、プリフロップ参加率を指します。
例えば、VPIP90%と表示されたら、プリフロップにおいて下位10%のハンド以外は全て参加していると言えます。
算出方法は、プリフロップ参加数(コール・レイズ)÷全ハンド数です。
適正値としては、1000ハンドで15%から30%。
30%に近づく程極度なルースと言えますよ。
PFR
VPIPがコールも含むのに対してPFRはプリフロップにおけるレイズ率を指しています。
一般的にBBコールも含むVPIPよりも割合が少なくなるのは当然と言えますね。
算出方法は、プリフロップレイズ数÷全ハンド数です。
適正値は10%から20%程度となっています。
AF
名前からは少し想像がつきませんが、AFはアグレッションファクターという正式名称があります。
使用するツールにおいて様々な算出方法がありますが、(ベット+レイズの回数)÷コールの回数で算出されます。
コールの回数が分母になるため、1を超える可能性があり適正値は、2から3とされています。
ただし、テーブルの参加人数によっても適正値が変動するため、より詳細な値を出すためには外部ツールを使った方がいいでしょう。
AFの適正値からも、コールは比較的弱いアクションであり、ベットやレイズがどれだけ相手に圧力がかけられるかということが分かりますね。
CB%
CB%はコンティニエーションベット率を指し、ポストフロップ1回目のベット率を指しています。
算出方法としては、CB回数÷プリフロップレイズ参加数です。
CB%の適正値は60%から70%と言われていますが、肌感覚ではこの値だとブラフキャッチされる可能性が高まります。
そのため、チェックを織り交ぜながら、50%から40%程度に抑えると効果的になるのではないでしょうか。
ちなみに外部ツールによってはフロップ、ターン、リバー毎のCB率を算出できる機能もありますよ。
とりわけ、リバーでのCBはトリプルバレルと呼ばれ、非常に攻撃的なアクションなので、きちんと確認しておきたいところですね。
3BET%
3BET%は全セッション(プリフロップ、フロップ、ターン、リバー)における、相手ベット(オープンレイズ)に対するレイズ率を指します。
攻撃性を測定するのに必須な情報であり、適正な値は10%未満と言われていますよ。
1000ハンド以上こなしているのに、3BET%が異様に高い相手であれば、ブラフを行っている可能性が高いと判断できます。
ただし、ブラフ率が高いと思っていても、実際にはプレミアムハンドのときのレイズを迷彩するための戦略だったりするため、気を付けて対処する必要があります。
もし、ブラフよりの3BETであると判断できるときには、CBにもコールしてショウダウンを目指すことをおすすめします。
なぜなら、ショウダウンすることで相手の動きを封じ、ハンド情報を受け取れるからです。
4Bet%
4BET%は3BETに対するリレイズ率を表しており、適正な値は3%未満になるのが通常です。
なぜなら、3BETに対してライト4BETを返そうにも、ほぼ全4BETでポットーオーバーになってしまい、オールインが確定するからですね。
ディープスタックばかりプレイしているプレイヤーであれば、4BET率も高くなる可能性がありますが、ほぼ全ての
プレイヤーは適正値未満になる可能性が高いですよ。
Fold to 3Bet
Fold to 3Bet%は3Betに対するフォールド率を指しています。
算出方法は簡単で、3Betへのフォールド数÷3Betをされた回数で算出されます。
適正値は60%から70%ですが、ポジション別の3Betフォールド率も一度確認した方がいいでしょう。
例えば、UTGオープンレイズに対する3Betフォールド率が高ければ、かなり弱気なプレイヤーとして取れます。
なぜなら、UTGオープンレイズであれば、上位10%程度のハンドでプレイしている場合が多く、大半の3Betには対応できないとおかしいからですね。
ちなみに筆者は初心者の頃にUTGにおける3Betフォールド率は非常に高い傾向にありました。
その傾向を見破られ、エクスプロイトされたのはいい思い出です笑






Fold to Steal
Fold to Stealはプレイヤーがブラインドにいる際に発生するスチール行為に対して、フォールドする確率です。
例えば、ショートスタックBTNからのオールインに毎回降りていたら、100%に近い値になりますよ。
適正な値としては、70%から75%となっており、基本的に降りる選択を取るのが正解となります。
しかし、各ポジションでスティールをしてくるハンドを十分に検討していれば、意外と対応も難しくないので、人によっては60%ぐらいが適正な値とする人もいるでしょう。
Fold to FlopCB
Fold to FlopCBはフロップ時点でのCBに対してフォールドする確率です。
適正な値としては、60%程度となっており、ミドルヒットトップキッカーの場合で降りているのは降りすぎと判断されるかもしれません。
Fold to TurnCB
Fold to TurnCBはターンでのダブルバレルに対して降りる確率です。
適正な値としては、40%程度となっており、フロップでオープンエンドやフラッシュドローがついた場合、1コールは許容されますよ。
Fold to RiverCB
Fold to RiverCBはリバーでのトリプルバレルに対して降りる確率です。
適正な値としては、40%程度となっていますよ。
ATS
ATSはプレイヤーのスティールアクションを行う確率となっています。
この値は、ショートスタックでの攻撃性を測定するのにも役立つので必ず確認してください。
適正な値としては、40%弱となっています。
WTSD
WTSDはプリフロップ参加を行ったプレイヤーがショーダウンまで進む可能性を表しています。
VPIPとも高い関連性を示し、VPIPが高くWTSDが低ければパッシブな印象を与え、両者が高ければタフコーラーな印象を受けます。
一般的な適正値としては、30%程度となっています。
ただし、タイトなプレイヤーが多いトーナメントでは、より低い値を示す場合も多いですよ。
W$TD
W$SDはショーダウン時の勝利を指しています。
基本的にテキサスホールデムにおいて、ショーダウンまで勝負が発展するのは稀で、ショーダウンが行われるのは価値を確信できている場合です。
俗にショーダウンバリューとも言われ、バリューがあればきちんとコールし、なければブラフに切り替えてショーダウンを回避するといった戦法を取らなければなりません。
この値が高いからと言って強いプレイヤーではなく、ショーダウンで大きなバリュー(チップ)を取れるのが強いプレイヤーと言えます。
ポーカーのスタッツを記録するHUDについて


基本的にオンラインポーカーでは、先ほどの項目でお伝えした各種のスタッツを自動集計してくれる機能がついています。
HUD(ヘッズアップディスプレイ)と呼ばれていますよ。
現在出ているポーカーアプリでは、VIPシステムによって解除され利用が可能となっています。
内蔵されていないアプリを使用する場合には、ポーカートラッカーやホールデムマネージャーを利用してもいいでしょう。
ただし、ライブポーカーでは使用は認められない場合が多いので、頭の中で計算する必要があります。
ポーカースタッツから読み取るプレイスタイルについて


さて、ここからはポーカースタッツを実際に分析してプレイスタイル別の攻略法を簡単に解説していきます。
タイトアグレッシブ
タイトアグレッシブの場合、VPIPは15%程度、CBET%が60%から70%です。
基本的にオープンレイズをしたら、必ずCBを打ってくると考えて良いですよ。
上位ハンドのみに絞って戦うためハンドレンジを絞り込みやすいのも特徴です。
タイトアグレッシブとの戦い方
タイトアグレッシブと確定している場合の戦い方は非常に簡単です。
ハンドレンジがある程度絞れているので、相手のレンジと被らない投機的なハンドがもっとも搾取しやすいでしょう。
搾取を念頭に置くと、プレイヤースキルも求められるので、中級者から上級者に向けての登竜門としてエクスプロイトの練習を行いましょう。


ルースアグレッシブ
ルースアグレッシブプレイヤーのVPIPは15%から30%近くになり、ハンドレンジを読みにくいのが特徴です。
ただし、プリフロップでのレイズ率はタイトアグレッシブよりも低い傾向にあり、CBET%も少なくなります。
ルースアグレッシブを極めたプレイヤーは即座にこちらのテル(癖)を見抜き、嫌なベットやレイズを繰り出してるため注意が必要です。
ルースアグレッシブとの戦い方
ルースアグレッシブプレイヤーとの戦い方は、こちらがハンドを絞る必要があります。
上位10パーセント程度のハンドでプレイを行い、相手がブラフを仕掛けてきたらコールをしながらスロープレイをするのが常套手段ですよ。
引きのポーカープレイが活きる場面なのでパッシブなプレイが正当化されます。
パッシブ
パッシブは初心者に多い傾向にあり、VPIPは15%から30%程度あります。
ルースよりになるとプリフロップレイズ率が20%以上、CBET率も8割打ってくる可能性があります。
逆にタイトパッシブだとCBET率が極端に下がるり、ヒットしなければ降りるという戦法を多用します。
パッシブとの戦い方
パッシブプレイヤーのほとんどは初心者です。
初心者は基本的に以下の2通りのプレイ方法を行いますよ。
- タフコール
- 降りすぎ
タフコーラーの場合にはブラフ頻度を極度に減らして、降りすぎなプレイヤーにはブラフ頻度をあげましょう。
基本的にこの戦法であれば、極端に運が悪くなければバリューを取り続けられます。


ポーカートーナメントではスタッツとギアチェンジに要注意


さて、最後の項目ではVS中・上級者以上のプレイヤーとトーナメントで決戦する場合の注意点です。
相手が初期の頃タイトにプレイしていようと、ファイナルテーブルでは人が変わっていると認識した方がいいです。
プレイ人数が減ってくると、タイトアグレッシブなプレイヤーでもアグレッションが急激に増加し、ルースになる傾向があるからです。
特に終盤ヘッズアップの場合には、ワンペアが異常な強さを誇るので、ミドルペアでも自信をもってプレイするのが重要になりますよ。
ポーカー対戦相手のスタッツを確認して優位に立とう!


今回の記事ではポーカーのスタッツについて詳しく解説してきました。
ライブポーカーでは簡単に測定できませんが、オンラインポーカーアプリでは意外と簡単に測定することが可能です。
そのため、まずはライブをやるよりもオンラインポーカーで腕を磨き、ライブポーカーで更に対応力を増していく学習法が効果的ですよ。
最後までご覧頂き、誠にありがとうございました。
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