ポーカーのベット方法の1つである「ドンクベット」を、皆さんは理解していますか?
ドンクベットのドンクって何?
ていうか、良いベットなの?悪いベットなの?
難しい質問だね…。それじゃ今回は、ドンクベットの意味や例などを紹介していきながら、君の疑問に答えていくよ!
まだポーカーのルールについて詳しく知らないあなたは、「ポーカーの基礎ルール」の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
✅今回の記事で分かること
- ドンクベットの意味
- ドンクベットとなる例
- ドンクベットを活用する理由
それでは、「ドンクベットとはどんな意味を持つベットなのか」から説明していきます。
【ポーカーの基礎知識】ドンクベットとは
ドンクの語源は、ドンキー(ロバ)で、「間抜けな」や「馬鹿な」といった意味を持ちます。
つまり、意味が通らず、行動が矛盾したベットのことを「ドンクベット」と言います。
一般的には、悪い意味の用語として使われていますが、上手く活用することができれば、勝ちを拾うことができるベットです。
ドンクベットを避けるべき理由
ドンクベットは、基本的には避けるべき行動だとされています。
ドンクベットを避けるべき理由は、主に以下の通りです。
ドンクベットを避けるべき理由
- 行動に一貫性が無い(ブレている)
- マージナルハンドではうまくいかないことが多い
- 自分のハンドがバレる可能性がある
ドンクベットが否定される最も基本的な理由が、行動に一貫性を欠いてしまうことです。
例えば、最初にコールした後にレイズするのは、その典型だと言えるでしょう。
コールは基本的に自分のハンドが弱い(微妙である)場合にとる消極的な行動であり、レイズは積極的な行動です。
つまり相反する行動を続けて行う点で一貫性を欠いており、全体としてどっちつかずの合理性のない行動になってしまっているのです。
上記は、損失を最小化したいのか利益を最大化したいのか分からないですよね。そして結局どちらも達成できない、「間抜け」な行動だと言えるのです。
また、ドンクベットはマージナルハンド(微妙は強さの手札)ではうまくいかず、余計な損をしてしまうことが大半です。
先ほどの例でいえば、コールによって余計な損失を避ける、もしくはレイズによって利益を大きくすることのどちらも達成できない可能性が高まります。
つまり、どちらが目的だったにせよ損をする結果につながってしまうのです。
また、ドンクベットをしてしまう方には初心者が多いと思われますが、その場合自分のハンドが読まれてしまう可能性も高まります。
先ほど紹介したケースがまさにそうであり、最初のコールと次のレイズの間に、自分のハンドが強くなったことが相手にバレバレです。
やっぱり、分かっちゃう……?勝てそうだと思ったらやっぱりレイズしたくて……
このケースだと、中級者~上級者にはほぼ見透かされてしまうと思った方が良いね……
もちろんそうでないケースもあるでしょうが、コールからレイズに変えようと思うきっかけとしては、十中八九ハンドが強くなったことが考えられるでしょう。
少なくとも周りのプレイヤーは、「その可能性が高い……」と想定して、次の行動を決めるはずです。
相手に情報を与えてしまった時点で、状況は悪くなっていると考えられます。
「絶対そうだ」とまでは言えませんが、やっぱり不利になるケースが多いのがドンクベットですね……!
ドンクベットとなる例を紹介
こちらでは、他のプレイヤーから「ドンクベットだな」と思われるベットの例を紹介します。
ポーカー初心者の方は、以下のような行動をしないように心がけましょう。
<例1>よくあるドンクベット
よくあるドンクベットとして、前の回でコールした人が、次の回で先にレイズする、というものがあります。
基本的に、コールは相手に「弱いor微妙な手札ですよ」と伝えるアクションなので、次の回に、先行してアクションを起こすのは「ドンクベット」とみなされます。
例えば、このようなものです。
①フロップ(手札が2枚配られた回)で、相手が1000円ベット→自分がコール(相手のベットと同じ金額を賭ける)、他のプレイヤーがフォールド(勝負から降りる)
②プリフロップ(場のカードが3枚公開された回)で、自分が先に2000円ベット
この場合、フロップでコールしているにもかかわらず、次のプリフロップではレイズを先に仕掛けているため、少し違和感を感じるベットになってしまいます。
なので、コールをしたなら、次の回は相手のレイズを待ってコールするのが賢いベットでしょう。
<例2>強い手札になったのがバレるドンクベット
「前の回で弱かった手札が次の回で強い手札に化ける」といったことは、ポーカーでまれに起こります。
しかし、前回コールしているのに、次の回で自分が先にレイズを仕掛けてしまったら、相手にそのことがバレバレです。
いつもそうするべきではありませんが、基本的には、コールしたら次の回もコールするというのが無難です。
レイズしたいなら、相手がレイズしてきたものに対してリレイズする方がいいでしょう。
<例3>余計な損をしてしまうドンクベット
ドンクベットは、しなくてもいい損をしてしまうことがあります。
賞金を釣り上げるためのコールを除いて、相手がレイズした後に自分がコールした場合、リレイズしていないので、自分の手札があまり強くないことを相手が分かってしまいます。
特に、相手がA・Kを持っていた場合、「この人の手札がAAではないな」と分かってしまうので、自分が先にレイズしてしまうと、リレイズで返され、余計なチップを相手に取られることになりかねません。
ドンクベットを活用する理由
ポーカー初心者のうちは「ドンクベットをしないこと」を意識してほしいのですが、慣れてきたプレイヤーは、ドンクベットを上手く活用します。
「なぜ活用すべきなの?」というと、以下の2つの理由があるからです。
<理由1>相手に自分の手札を勘違いさせることができる
ドンクベットは、相手に
- 共通のカード(コミュニティカード)でワンペアが揃った
- コミュニティカードを使ってブラフを仕掛けている
- 欲しいカードが引ければ役が完成する手札
- 相手に次のカードを引かせないためのベット
のような手札やアクションだ、と思わせることができます。
相手に勘違いしてもらうことで、自分に有利な展開を作ることができ、更なる賞金の獲得や相手のフォールドを誘うことができるのです。
もちろん、強くない手札で勝負して、相手にバレてしまった場合は、賭け金を失ってしまうため、バレないように普段通りを装ってドンクベットしましょう。
<理由2>ターンやリバーまで回さなくて済む
相手が自分と比較して自信のない手札だった場合、ドンクベットを使うことで、ターンやリバーまで回さず、相手の手札が化ける可能性を潰すことができます。
相手が♢A・♧7、自分が♡J・♤Jで、最初の3枚が♡2・♢5・♧6、のような絵柄カード(11以上)なしだった、としましょう。
この時点で相手が少なめのレイズをしてきた場合、「絵柄のカードが1枚ある」か「弱めのペアが揃っている」ことが考えられます。
自分の持っているJ以上の絵柄カードを相手が持っていて、今後そのカードが出てしまうと負けてしまいますよね。
その可能性を無くすため、ドンクベットをして、相手に「あなた以上のカードを持っているよ」という主張をするのも、手段の1つです。
相手が降りなかった場合は、潔くこちら側から降りましょう。
【まとめ】ポーカーでよく聞くドンクベットとは
今回の記事で伝えたかったことは、以下の通りです。
●ドンクベットとは、ドンキー(ロバ)が語源の、意味が通らない矛盾したベットのことを指します。
●ドンクベットとなる例は、以下のようなものです。
初心者のうちは、自分がしないように心がけましょう。
<例1>よくあるドンクベット
→前の回でコールしたにもかかわらず、次の回で相手より先にレイズする。
<例2>強い手札になったのがバレるドンクベット
→前の回でコールしていて、次の回にレイズすると、手札が強くなったことが相手にバレてしまいます。わざと弱く見せたいならいいですが、やりすぎると相手にフォールドされてしまうため、要注意です。
<例3>余計な損をしてしまうドンクベット
→相手がA・Kのような手札だった場合、事前のコールで自分の手札がA・Aではないことが分かります。相手の賭け方に注意し、しなくてもいい損をすることがないようにしましょう。
●ドンクベットを活用する理由は、以下のようなものです。
<理由1>相手に自分の手札を勘違いさせることができる
→相手にドンクベットを装って勝負を仕掛けることで、追加のベットやフォールドを誘うことができます。
<理由2>ターンやリバーに回さなくて済む
→今後の相手の手札が強い手札に化けそうな時、ドンクベットを使うことで、相手にその後のカードを見せることなくフォールドさせることができます。
一般的に、ドンクベットは悪い手段と思われていますが、上手く意図的に活用すれば、賞金を得ることができるものです。
初心者のうちからドンクベットを活用するのは難しいので、ドンクベットだと思われないようにプレイすることを意識しましょう。
ポーカーのプレイに慣れてきたら、ぜひ活用してみてくださいね!